モノクロの時間

 父親が私と旦那さんの写真を持ってないから欲しいと言ってきたので探した。ついでに母の部屋は極力そのままにしてあるので何か面白いものが見つかるかなあと以前から見たかったネガフィルムが入った箱を開けたら、モノクロの私の生まれてすぐの写真が出てきた。実際私の持っているアルバムに入っていない写真が何枚も出てきて何ともいえない気持ちになりながらも、現像してもらったら、やはり知らない。見たことがない。ああ、この私の見ていた写真の前にはこういう流れがあったのね、という写真の謎が紐解けたり。まだ弟も産まれておらず、始まったばかりの父と母と私の暮らしやその時代の空気がそこに写っていた。ギャンギャン泣く私をなだめるまだ20代の父と母。泣き止まない私をギュっと抱きしめていたり、必死にあやしていたり沢山のそんな姿が写っていた。そんなに必死に抱きしめるなよーと思うほど、母は私を抱っこして泣き止ませようと必死だけどその顔は幸せそうだった。モノクロだからこそ伝わるその母の温かい表情に涙腺緩みそうになりながらも、その中でとても気に入った写真があったので、それをまた昨日2L版にひきのばしてもらった。モノクロの時間の中、初子だからか戸惑いながらも笑顔の若い父と母の姿が愛おしい→この写真

 夕方父の元に私達夫婦の写真と共に、その家族写真も持っていったら喜んでいたようだった。モノクロの中に溢れる40年以上前の1つの家族の始まったばかりの時間を懐かしがり、そして楽しんでいたように見えた。少しは父親孝行が出来ただろうか。

 来週私がお寺さんに母を連れてゆく事となったので、急遽我が家に母を連れてきて、これから1週間母と一緒に過ごす。あのモノクロの時間に抱きしめてもらったように、私も、あまりにも小さくなった母をぎゅっと抱きしめた。
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